名建築と共存する風景|豊中市
丹下健三の片腕、大谷幸夫設計の国立京都国際会館(1966年)の建築で使用した杉板型枠の再利用で建築されたという邸宅。
日本初のコンセプトシティ千里ニュータウンと共に40年の月日を歩んだ現在でもモダンな建築は、千里の街に凛と佇んでいます。
当時、庭の片隅に記念樹として植えられたサクラの苗木も、現在では地域のシンボルツリーに。
地域住民に愛されているサクラを活かしつつ名建築と共存する風景創りが、今回の作庭ポイントです。
元々からあったかのような玄関から庭への斑岩敷の通路を抜けると、ダイナミックな主庭へ。
周辺の自然豊かな風景へ開放された最大4×9mの広々としたデッキを、石職人が丁寧に積上げた五郎太石積ウォールで、外部環境を意識しつつも柔らかくプライベートなアウトドアリビングと外部風景の見切りに。
パラソルや大型テーブルといった長期荷重によるデッキのたわみを考慮し、デッキの一部はアクセントを兼ねた斑岩石貼の空間です。
斑岩・五郎太石・ハードウッド等のナチュラル素材で風格と趣のある風景を演出することが出来ました。
また、外部からの風景は、変えないようにデザインし、いつものようにサクラが地域のシンボルツリーとなっています。
2023-04-29 | Posted in |